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2026/06/25
副業者向け【 2026 年度版】副業者が知るべき税金の種類と納税スケジュール
副業を始めたばかりの会社員にとって、最大のハードルは税金の管理ではないでしょうか。本業の給与以外の収入を得ることは大きな喜びですが、それと同時に事業主としての納税義務が発生します。これまでは会社任せだった税務処理を、自分自身で管理しなければなりません。
副業が軌道に乗り所得が増えてくると、 3 月の確定申告だけでなく、年間を通じて複数の税金を異なる時期に納付する義務が生じます。この記事では、 4 月を起点とした納税スケジュールとともに、副業に関わる税金の種類とその仕組みを解説します。
副業の税金、誰が払うの?副業初心者の落とし穴
副業を始めたばかりの方の中には、「税金の手続きはすべて会社が行ってくれるのでは?」と考えている方もいるかもしれません。確かに会社員には、税金の手続きを会社が担ってくれる便利な仕組みがありますが、副業を始めるとその前提が大きく変わります。
会社員の税金の仕組み
会社員は、源泉徴収という制度によって、毎月の給与からあらかじめ所得税が差し引かれています。さらに、年末調整によって 1 年間の正しい税額が精算されるため、個人で特別な手続きをしなくても納税が完了します。これは、会社があなたの代わりに複雑な税額の計算や、国への納付手続きを行う仕組みです。
本来、納税は国民一人ひとりが自分の所得を計算して申告するものですが、給与所得のみの会社員については、事務的な負担を軽減するために会社がその役割を一括して引き受けているのです。
副業の税金は自分で管理する
副業で利益を得るということは、会社員であると同時に、小さな事業の経営者になることを意味します。個人で稼いだ副業の所得については、本業の会社は一切関与できませんし、その内訳を知ることもありません。
そのため、所得税については年間の副業所得が 20 万円を超える場合に自分自身で確定申告を行い納税する義務が生じます。また、所得税だけでなく、確定申告の結果に基づいて決定される住民税の納付も、自ら管理していかなければなりません。「会社に任せていれば済む」という受動的な姿勢から、「自分の事業の税金を自ら管理する」という能動的な姿勢への切り替えが必要です。
※給与所得者の場合、副業の所得が 20 万円以下であれば所得税の確定申告は不要とされるケースがありますが、住民税の申告は必要となる点に注意が必要です。詳しくは下記の記事で解説していますので、参考にされてください。
その副業、ほんとに確定申告不要?副業者が知るべきルールと住民税の落とし穴
【 2026 年度】所得税と住民税の納税スケジュール
副業を継続していくうえで重要なのは、納税の時期をあらかじめ把握し、資金繰りに無理が生じないようにすることです。まずは、副業を始めたばかりの方が主に対象となる所得税と住民税について、基本的な納付スケジュールを確認しておきましょう。
| 月 | 納付期限 | 税目・イベント内容 |
|---|---|---|
| 6 月 | 2026 年 6 月 30 日(火) | 住民税(第 1 期)の納付 |
| 7 月 | 2026 年 7 月 31 日(金) | 所得税の予定納税(第 1 期)の納付 |
| 8 月 | 2026 年 8 月 31 日(月) | 住民税(第 2 期)の納付 |
| 11 月 | 2026 年 11 月 2 日(月) | 住民税(第 3 期)の納付( 10 月末が土日のため) |
| 11 月 | 2026 年 11 月 30 日(月) | 所得税の予定納税(第 2 期)の納付 |
| 2 月 | 2027 年 2 月 1 日(月) | 住民税(第 4 期)の納付( 1 月末が日曜のため) |
| 3 月 | 2027 年 3 月 15 日(月) | 所得税( 2026 年分)の確定申告および納付期限 |
※住民税の納期は、お住まいの自治体によって前後する場合があります。
所得税と予定納税の仕組み
所得税は、個人の 1 年間の所得に対して課される国税です。 1 月 1 日から 12 月 31 日までの期間に発生した利益を、翌年の 3 月 15 日までに申告・納付するのが基本のサイクルです。
副業の所得が年間 20 万円を超える場合に申告義務が生じますが、利益がさらに増えて納税額が大きくなってくると、年度の途中で税金を前払いする「予定納税」という仕組みが加わります。これは、前年分の所得税額である予定納税基準額が 15 万円以上になる場合に適用される制度です。税務署から 6 月 15 日までに通知が届き、予定納税基準額の 3 分の 1 ずつを、第 1 期である 7 月と第 2 期である 11 月の年 2 回に分けて納付します。
例えば、前年の所得税が 45 万円だった場合、 7 月と 11 月にそれぞれ 15 万円ずつを先に納める計算になります。翌年 3 月の確定申告時の負担を分散させるメリットがありますが、利益が出ている最中に納税をするため、早めの資金確保が重要になります。
住民税の決定と 4 回の納付サイクル
住民税は、お住まいの市区町村や都道府県に納める地方税です。住民税の特徴は、後払いであること、そして自分で納付する場合は年 4 回に分けて支払う点にあります。
住民税は、前年の 1 月 1 日から 12 月 31 日までの所得をベースに計算されます。確定申告で副業所得について、給与天引きではなく自分で納付する普通徴収を選択した場合、 6 月頃に自治体から納税通知書が届きます。
具体的な納付スケジュールは、第 1 期が 6 月、第 2 期が 8 月、第 3 期が 10 月、そして第 4 期が翌年の 1 月となります。各期末が納付期限となりますが、 2026 年度は 10 月末日が土曜日、翌年 1 月末日が日曜日のため、それぞれ 11 月 2 日月曜日、 2 月 1 日月曜日へと期限がずれ込む点に注意してください。
副業の利益が増えてきたら注意すべき追加の税金
副業の所得がさらに大きくなってくると、所得税と住民税以外にも、個人事業税や消費税といった税金が追加される可能性があります。これらは全ての副業者にかかるわけではありませんが、事業を拡大させる上では避けて通れない知識です。
個人事業税と 290 万円控除
個人事業税は、都道府県が事業活動に対して課す地方税です。住民税と同様に、前年の 1 年間における所得が課税対象となります。この税金の大きな特徴は、年間 290 万円の事業主控除が設けられていることです。つまり、副業の所得が 290 万円以下であれば、この税金を支払う必要はありません。
所得が 290 万円を超えた場合、原則として 8 月と 11 月の年 2 回に分けて納付することになります。 8 月に自治体から通知書が届くため、住民税や予定納税と重なる時期に、さらに追加の支出が発生することになります。
支払った個人事業税は全額を経費として計上できるため、翌年の確定申告の際には忘れずに必要経費として計算に含めましょう。適切に計上することで、所得を抑え、税負担の軽減にもつながります。
消費税と 3 月の確定申告納付
消費税は、商品の販売やサービスの提供に対して課される税金です。納税対象期間は 1 月 1 日から 12 月 31 日までで、翌年の 3 月 31 日までに年 1 回まとめて申告と納付を行います。
副業を始めたばかりの段階では、基本的には消費税の納税義務がない「免税事業者」となるケースが一般的です。通常は 2 年前の売上高が 1,000 万円を超えると対象になりますが、インボイス制度に登録した場合は、売上規模にかかわらず「課税事業者」となり、消費税の申告・納付が必要になる点には注意が必要です。
また、所得税の納付期限である 3 月 15 日と、消費税の納付期限である 3 月 31 日は時期が近いため、 3 月は年間で最もまとまった納税資金が必要な月となります。あらかじめ資金を確保しておくことが重要です。
利益増大時の追加スケジュール
利益が増えた場合の、個人事業税と消費税の納付スケジュールは以下の通りです。
| 月 | 納付期限 | 納付対象 |
|---|---|---|
| 8 月 | 2026 年 8 月 31 日(月) | 個人事業税(第 1 期) |
| 11 月 | 2026 年 11 月 30 日(月) | 個人事業税(第 2 期) |
| 3 月 | 2027 年 3 月 31 日(水) | 消費税( 2026 年分)の申告および納付期限 |
副業の税金を自分で管理するため納税資金の準備をしましょう
副業を長く継続するためには、稼いだお金をそのまま使うのではなく、あらかじめ納税資金を確保する仕組みを作ることが重要です。目安として、毎月の副業収入の約 25 〜 35 %を納税用として取り分けておくと安心です。
4 月からの新年度サイクルで見ると、 6 月の住民税開始から翌年 3 月の確定申告・消費税納付まで、ほぼ切れ目なく納税イベントが発生します。こうした中で準備不足による支払い遅延が発生すると、延滞税など余計な負担が生じてしまいます。無駄な出費を防ぐためにも、日頃から計画的に資金を確保しておくことが大切です。納税を見据えたお金の管理を行い、安心して副業を続けられる環境を整えましょう。